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海外研修報告記 2021 コルテリーニオンライコース

はじめに

2021年、6月24日、7月8日、9月9日の3日間において、5-D Japanコルテリーニオンライコースと題し、イタリアのコルテリーニ先生によるオンラインセミナーが開催されました。
オンラインでのコースとはいえ、コルテリーニ先生の最新の知見を、1日7時間と長時間にわたってレクチャーしていただき、ファウンダーとのディスカッションも含め、ペリオオタクには垂涎の内容でありました。

以下、概要を紹介させていただきます。

1日目 再生療法

再生療法を行うまでの術前の環境改善から始まり、
成功するための基本的な考えと治療戦略、フラップデザインとディブライトメントと、
再生療法に関するエビデンスに基づいたレクチャーでした。
この日のもっとも熱いレクチャーは、分岐部病変に対する再生療法の治療戦略を、素晴らしい結果の長期経過症例をもとに説明していただけました。
この日だけで再生療法に関するコルテェリーニ先生の考え方が網羅できたのではないかという圧巻の内容でした。

2日目 根面被覆術

2日目は、根面被覆についての原因論と診断方法から始まり、どのような状況において、CAF単独、CTGと併用、あるいは、FGGを選択するのかという治療戦略を、マイクロの動画と、エビデンスに基づいてレクチャーしていただきました。
後半は、Crown Lengthに関してのMIを考慮した治療戦略を、わかりやすいディシジョンメイキングに基づいて解説していただきました。

3日目 Peri-implant diseases、Ridge management

最終日の3日目は、まずは、インプラント周囲炎に関する現在の定義と治療方法を説明していただき、まだ、掲載される前の文献に用いられた、Peri-implantitisに対する再生療法を応用した治療術式を、マイクロの動画を交えて解説していただきました。
後半は、Ridge managementとして、現状賛否両論あるリッジプリザベーションに関する彼の考え方と臨床ケース、補綴にて修復する場合の顎堤再建に対する治療戦略をレクチャーしていただけました。

3日間を通し、Q&Aだけで120分ほどの時間をいただき、じっくりコルテリーニ先生の考え方を学ぶことができました。
今後も5Dとしてイタリアの現地にてレクチャーを受けることを約束されていたので、今回参加できなかった方も、ぜひファウンダーと一緒に現地にてペリオ漬けの日々を体験していただきたいと感じました。

海外研修報告記 2021 コルテリーニオンライコース
再生療法
ClassⅢ、Sub ClassC(根尖まで垂直的な骨吸収が認められるもの)分岐部病変を根管治療、再生療法、FGGにてClassⅠ、Sub classA まで改善された症例

海外研修報告記 2021 コルテリーニオンライコース
根面被覆
多数歯の根面被覆をCAFと部分的にCTGを併用して回復した症例

海外研修報告記 2021 コルテリーニオンライコース
Peri-implantitis
Peri-implantitisに対するコルテリーニの再生療法の術式を応用した症例

執筆者:松山 康正